web担当のkuwaraです。
vivaldi社から新しいwebブラウザ「vivaldi(ビヴァルディ)」が公開されました。
新ブラウザ「vivaldi(ビヴァルディ)」の機能
vivaldi
https://vivaldi.com
まだ試験公開中ですが、日本語もバッチリ対応しています。
タブバーを左右に持って行ったり(俗にいう縦タブ)、
リンク&スクリーンショット付きのメモを簡単に作れたりと
面白い機能が搭載されています。
モダンブラウザの基本的な部分はしっかり抑えてありますが、
urlバー直接入力から新規タブが開けなかったり、
ブックマークバーからホイールクリックできなかったりするのは
個人的にはマイナスポイント。
製作者自身もまだまだ試験段階で完全とは程遠い、と発言している事から
今後に期待が出来そうです。
そんな新鋭vivaldiですが、
機能よりも経緯の方が面白いのです。
vivaldiを作った人テっちゃん
operaの創始者の一人 ヨン・スティーブンソン・フォン・テッツナー氏
(愛称:テっちゃん、バイキングの血統を持ち大西洋を泳いで渡るタイプのプログラマ)
ヨン・スティーブンソン・フォン・テッツナー – wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヨン・スティーブンソン・フォン・テッツナー
テっちゃんはまだIEも無い時代にoperaを作り始めました。
ブラウザの始祖「mosaic」からの脱却を試みた3番目のブラウザです。
※ざっくり説明
1番目がNetscape(Geckoエンジン)
2番目がIE(Tridentエンジン)
3番目がopera(prestoエンジン)
そんなoperaが軌道に乗り始め、「オペラ・ソフトウェア社」を仲間と創立します。
ユーザーの意見や自身の理想を追求していたテっちゃん。
operaは独自のエンジン「presto」と共に進化を続けます。
やがて15年が経過し、起業として大きくなったオペラ・ソフトウェアから
突如テっちゃんは退社してしまいました。
「取締役会や経営者と価値観が一致しなかった(意訳)」との言葉を残している事から
追い出されてしまった様子が伺えます。
テっちゃんがいなくなってからのoperaは独自エンジンを廃止。
時代を迎合する形でwebkit(apple社のエンジン)を採用すると宣言します。
直後、同じくwebkitを使用していたgoogle社が
「webkitやってらんねーから、blink作ったわ」と発表。
慌ててoperaも「やっぱblinkで!」と便乗宣言。
傍から見ても酷いグダグダっぷりです。
そうして出てきた「blink版opera」は目を疑うような酷い出来でした。
operaらしさを全削除。完全に劣化chrome。
当然ユーザーからボロボロ叩かれ、使う意義が見出されず。
古参のoperaユーザー達は自動更新を切り、
旧式である「presto版opera」を使い続けるのでした。
Opera魂の継承
そんな絶望が1年以上も続いた中、独立したテっちゃんが帰ってきたのです。
「かつてわれわれが愛したOperaは死んだ!
OperaはOperaコミュニティーが愛するWebブラウザではなくなった!
だから、われわれ自身のためのWebブラウザを開発する!(意訳)」
と待望の新ブラウザ「vivaldi」をリリースしました。
operaユーザー達の目に光が戻ります。
本家のoperaからオミットされた機能がふんだんに盛り込まれた「vivaldi」。
内臓メーラーはまだ準備中のようですがタブのグループ化やクイックコマンド、
右下にあるページアクションボタンはコンテンツブロック、ユーザースタイルシートの発展版の様です。
これはまさしく、ユーザーが期待していた「blink版opera」になれそうな雰囲気を醸し出しています。
興味が有る方はこれを機に是非一度お試しください。
参考画像:ブラウザの世界シェア分布 2010年~現在まで
[ブラウザのシェア分布画像]
Opera:1.59%
kuwaraはfirefoxを愛用しています。