子どもの頃、スーパーの片隅に置かれていた“ガチャガチャ”。僕にとっては40年程前、キンケシがブームでした。中身が見えないカプセルに胸を躍らせ、小銭を握りしめて回すあの瞬間。あの頃、中には当たり外れの差がえげつなくて、酷い筐体になると腕時計の絵があるのに、そこには書かれていない謎のキャラが出た闇のガチャガチャも、ばあちゃんの田舎にありました。
時は流れ、今やガチャガチャは子どもだけのものではなくなりました。まずキャラクター系のフィギュアは、塗装が細かくて当たり前。昔の一色の硬いゴム人形とは雲泥の差です。さらに驚くのは、食品をそのまま縮小したような“ミニチュアシリーズ”のクオリティ。うちの娘もハマっていて、集めています。
僕自身が手を出してしまうのは、実用型タイプ。たとえば「長ネギを入れる長ネギの絵が描かれた袋」。完全にネタのようでありながら、意外と便利。最近のお気に入りは「USBで動くデスク用掃除機」。コードを差し込めばちゃんと動くんですよ。仕事中に絵を描き消しゴムのカスが出るのでやってしまいました。
ただ、昔は100円玉1枚で回せたガチャも、今では300円~500円が主流。なかには800円~1000円、それ以上のものまで見かけるようになりました。ガチャガチャでランチ代と変わらないとは…と内心思うけど高いものほど出来が良いんです。まさか自分が“大人になってもガチャガチャを辞めることができない”とは思いませんでした。でも、あのワクワク感だけは、いつまで経っても色褪せないんですね。
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